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「女優ビッグバン」制作日誌 Day3-6 節約スタジオ

 Day 3 (4/4 Tue)

この日も公園パーキングへ出かけ、午前中は昨日作った曲のギターパートを仮録音していた。会食恐怖症で聴覚過敏のワシは飲食店の類が好きではなく、放火しようと思ったこともあるため、いつも通りファミマでサンドイッチ(セックスサンド)をテイクアウトした。昨今は薬の副作用と人生に対する絶望感によってワシの食欲は衰退の道を辿っていた。


午後はボーカルのキーを合わせるため、作成したギタートラックのピッチをAudioStretchという優良アプリ(すまんがワシは「神アプリ」という独創性のない単語は使わんよ)を使って変えながら合わせていった。裏声や濁声を使うシーンがあるためキーを高めに設定した。


夜まで歌の練習に明け暮れた。


夜はレディ・イン・ザ・ウォーターという、やや過小評価されたB級映画を観た。女性の裸が出てきたが勃起することはなかった。歳は取りたくないものだ。


ナイト・シャマラン監督「レディ・イン・ザ・ウォーター」
リンクはPrimeビデオ (レンタル¥400)
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Day 4 (4/5 Wed)

この日は風がすさまじく、刺激に弱く気が散りやすいADHDのワシには厳しい1日となった。


気分転換するためと、大声で歌の練習をするためにいつもより遠めの人が少なめの河原へ行った。吹きさらしの河原なだけあって風がものすごく、歌の仮録音をしたが風の音が入りまくって大変だった。ちゃんと録りたい時はポップガード代わりに手袋をiPhoneのマイク側に被せているが、暖かくなったため手袋は持ってなかった。靴下でもよかったが臭かったし、足が寒くなるのが嫌だった。


風に耐えながら夕方まで練習をしていたがさすがに辛くなってきて、川からそう遠くない所にスタジオがあったからそこでやることも考えたが金を使いたくなかった。


いったん川から離れ、ローソンでコーヒーを飲んで、摂取すると不安と絶望感が増して犯罪的な思考回路になるカフェインを敢えて摂取した。(酒と同様、飲んでる瞬間は抗うつ作用などがあって気持ちよく、中毒になってしまう)


風の音は入ったがボーカルは思いのほかなかなか良く録れたのでテンションが上がってきて、路上でコーヒーを飲みながらタバコを吸いながら妄想にふけってニヤニヤしていた。


また同じ場所に戻るのも面倒だったので、同じ河原でも橋の向こうのエリアに移動し、19時すぎまで練習した。「広大な子宮に宿った無数の人生」の部分を夜の河原で歌うと美しい気分になってきて、悪人を全て殺害しようという正義感が湧いてくる。ワシは信号無視をしたり路上に唾を吐き捨てたりゲームを違法ダウンロードしたりストーキングしたりはしていたが悪人ではなく、いつだって正義の味方だった。


Day 5 (4/6 Thu)

この日も風が強く、どんよりしていた。スタジオに行って本番レコーディングをしたかったが天候が不安だった。雨だとバスで行かなくてはならず、交通費を使いたくなかった。車があればそもそも車内で練習も録音も出来たのだが病気になって以降、車は乗らなくなり免許も失効して、今は愛車のチャリ「ご苦労さん」しか足がなかった。バイクはうるさいから嫌いだった。


とりあえず昨日録った歌の編集をしたりしているうちに雨が止んできたのでスタジオを予約した。歌の前にギターを録る必要があった。Day 3で録ったギターの仮録はコードの全ての弦をまとめて録ったやつで、それだと汚くなってしまうしステレオ感も出せないのでコードを低音、中音、高音に分けて録る必要があった。タイミングがかなり重要な曲(特にラップ部)だったからメトロノームの2倍のテンポで打つハイハットのトラックを作成しておいた。(メトロノーム自体を高速にするとタイムラインの区切りも細かくなるから嫌だった)


音圧を上げるためにさらに全弦まとめて録ったやつを音量を低めにして中央に置くことも考えたが、ファンキーな曲だからあんまり重厚にするよりスッキリしてメリハリのある音作りのほうが良いと思い、全弦まとめ弾きバージョンは録らなかった。


そもそも時間が足りず、2時間でパパッと録るつもりだったがピッキングが下手なオレはミスをしまくり、予定を大幅に上回る時間を要した。特にアコギの録音は慣れてなく、ピック後にボディを叩いてしまいボンっていう音が入るミスが多かった。響きすぎる低音も悩みの種だった。


結局1時間延長することになり、1,600円使ってしまった。生活保護受給者には痛い出費だ。しかも3時間でも終わらず、翌日の予約をした。


いつもなら低音パートと高音パート、アレンジのスケッチを用意してから本番に臨むのだが今回はぶっつけ本番でやってしまい、それが最大の失敗要因だった。


飲み屋に行きたかったが15日に障害年金が入るまで金がないので自粛し、家に帰って納豆ご飯を食べた。


あんまり気乗りしなかったがハピメで知り合った女性にメールを返して(週末に寂しくなって衝動的にメル友募集して平日になって創作モードになるとどうでも良くなってしまう)、映画を観て寝た


ブラウザ履歴を見たところ千クビ責め系の動画を見てたらしく、数日続いていた才ナ禁には失敗したようだ。女優を葬り去るには相当な鍛錬が必要そうだが、さすがのオレの性欲も癌になったりすれば萎えるだろう。

Day 6 (4/7 Fri)

昼すぎまで昨日録ったギターパートを編集した。スタジオは夕方からだったが、練習しておくためにスタジオの近くの公園に行って練習してからスタジオへ向かい、残りのギターパートを録った。


これまで何度もスタジオの店員の人と仲良くなる妄想をしてきたが今回もそれが叶うことはなかった。なかなか人に心を開けなくて困る。特に子供の人格や女性の人格を人前でなかなか出せないのがオレ達の最大の悩みだ。ついつい人を自分の都合のいいように無意識にコントロールしようとしたり自分が主役になれないとすぐに不機嫌になってしまう演技性パーソナリティ障害の女優人格の部分にはほんとうにうんざりする。

かくいうこの私も悲劇的なまでに人見知りでシャイなむっつりスケベなんだけども、店員さんは私の次にシャイだったから友達になることは出来なかった。


昨日は自粛したが、とりあえずギターを無事録り終えたし、金曜の夜だったからスタジオの近くの喫煙可能な居酒屋へ行って、バイトのお姉ちゃんをジロジロ眺めていた。周りや話し声が気になってしょうがないADHD患者には居酒屋はかなりむしゃくしゃする環境で、デカい声で喋っている人間に対する殺意を抑えながらイヤホンで音楽を爆音で聴いてやり過ごした。嫌なら行かなければいいのだが、酒の誘惑には勝てなかった。途中、となりのカウンターに女子大生くらいの女の子2人組が座ったが、手前に座った可愛い顔して相当腹黒そうな女の子の0っぱいがデカく、何度もチラ見していた。会計の時にお釣りの100円をバイトの女の子にチップ代わりにあげ、満面の笑みで店を後にした。(その後数時間でこの世の全てを憎悪する犯罪者の自分に戻ってしまった)


この日は映画は観ないで帰ってからも酒を飲みながら妄想にふけっていた。ハピメも放置していた。


急ピッチで曲を完成させたくて焦っていたせいか仕事モードは帰宅後も続き、明け方までジャケット画像の仮制作をしていた。


この時点ではのように女優の眼を女性器に見立てたアートワークを想定していたが、一般ウケを狙って最終的には不採用となった。


オリジナル曲「女優ビッグバン」の不採用アートワーク

黒目の部分をこれにするアイデアもあったが却下にした

つづく

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©Hiro Kinohara