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オリジナル曲宣伝の為のSNS奮闘記② アプリの使い分けと有料広告

パート①

結局、有料広告を出すことに

そんな状況下にあって今回「お互いサマー」をリリースしたわけだが、この曲は歌詞もメロディも覚えやすくてキャッチーな感じだし、季節物で、真夏のハロウィンやクリスマスなどネタ的な要素もあって拡散される可能性を秘めていたからつながり目的も兼ねてまたSNSをやることにした。非公開で使っていたTwitterも「お互いサマー」の宣伝のために期間限定で公開運用することにした。


しかしフォロワー0人の状態で夏限定の曲を811日から慌てて宣伝するということ自体かなり無理があった。当然、普通にSNSに投稿するだけじゃダメだし、急ピッチでフォロワーを増やすにも時間が足りなすぎる。相変わらず行き当たりばったりで無計画な自分に悩まされる事態となった。


フォロワー0の状態で数日間で再生数を稼ぐためには有料広告を出すのは避けられなかった。他の手法としては路上ライブをしまくるという手段があったが経験がないし、ポータブルアンプやマイクもなかった。スピーカー無しでも出来ないことはないが、YouTubeSpotifyURLQRコードをプリントする必要もあったしいろいろと面倒だった。何より、最近は気分的に沈んでて、無理にテンション上げるのもめんどくさかったし、話しかけられるのも嫌だった。いつもオレだけひとりぼっちでアウェイなのもいい加減ムカつきすぎるので人と一緒にやる必要があった。


SNSで路上ライブをやってる仲間を探すことも考えたが人に対する拒絶感が尋常ではなく、風イ谷嬢やキャバクラ嬢、幸薄な女、物心ついてない子供、ジョン・レノン、カート・コバーン、犬や猫、イノシシ、鹿、カバ、志村けんとしかもう関わりたくなかった。


子供の前でライブをするためには昼間である必要があったが、それだと歯が黄ばんでるのがバレるから恥ずかしくて無理だった。マスクすると声コモるし、歌ってるうちにすぐズレて歌いづらい。


というわけでライブはメインの戦略にはならず、気が向いたらやろうということにしたが、結果的に週末の夜ですらやる気は起きなかった。


YouTube、インスタ、TikTokのライブ配信も考えてやり方を調べたりしてたが中傷されるのが怖かったし、歯が黄ばんでるの恥ずかしいから明るさとハイライトを編集したかった。通常の撮影ですらセットアップに手こずって演奏、カメラ位置、録画ボタン押し忘れ等ミスを連発するオレには未経験でいきなりライブ配信するのはハードルが高かった。どっちにしろフォロワーがいないとライブ配信しても誰にも観られないみたいだから諦めた。


結局、有料広告を出すしかなかった。毎回作品をリリースするたびに5千円くらいはYouTube広告を出してたから今回も少しは出す予定だったが、今回は期間限定の曲だったし、チャンネル登録者とSpotifyリスナーを増やせそうな可能性がある一般ウケしそうな曲だったから少しは元が取れるかもしれないと思って多少奮発することにし、15千か、最悪2万近く使ってもいいということにした。今まで広告を出したことがないTwitterTikTokの実験も兼ねて、お盆前後の約1週間広告を出した。(詳細と結果についてはパート④に掲載)

みだらなフォロワーを金で買うことの虚しさ

生活保護で金もなく、つい最近も一文無しの状態になって来月に使う分の金を使ったりしてきたから本来広告など出してられる状況ではなかったが、そんな状況なだけにさすがにこの曲の制作とプロモが終わったらまたロゴデザインの案件を受注して稼ごう、最悪Uber Eatsでも何でもやって金を稼ごうと思っていたのでどうせなら金使ってしまえ、と思って広告を出した。いざとなったら首をツルか、飲食を断って永眠しようとも考えていた。


ずっと一人ぼっちでいることに対するむしゃくしゃや、人(というか女)と関わりたいという衝動が夏の高揚感と薬の副作用によって増大し、つい先日イデア系でしりあった女性と飲みに行ったばかりだったが仲を深めることが出来なかったため却ってむしゃくしゃし、風イ谷に行きたくてたまらなくなってしまった。もともとこの曲が完成したら1年ぶりに店に行って、いまだ在籍中のかかりつけ嬢に「抜かなくていいからこの曲を聴いてくれ」みたいに語りかけ、土下座しながら1日だけデートしてくれるように懇願する計画だったがこの経済状況でそれはさすがにまずいので「そんな金あったら広告に使え」「秋になったら真剣に恋人募集しよう。それまでに歯を磨いておこう。」と自分に言い聞かせ、IDEA系からも脱退した。


非常に焦ってむしゃくしゃしていた為、お盆休みに飲みに行く約束をしていた幼馴染みのくノ一🥷に再び暴言を吐きまくり、再び絶縁されるという憂き目に遭って(遭わせて)しまった。この苛立ちは酒と薬のせいだったが、酒しか楽しみがなく、薬は利点もあるため辞めるわけにはいかなかった。


有料プロモーションをすればフォロワー数なんて無関係にリーチを増やせるが、それでも広告経由でオレのプロフを閲覧してフォロワー全然いないのを見たら萎えるだろうから、見せかけの数字を増やしてブランド力を強化することも重要だ、小賢しい手法だが綺麗事なんて言ってられないと思って、単に広告出して放置するだけじゃなく、フォロワー増やしに勤しむことにした。


だがただの落語家のおっさんが数日間でフォロワーを一気に伸ばすのは不可能に近いので、フォロワーを購入するという、かなりブラックに近いグレーな行為に走りそうになっていた。


この手のサービスについて、Redditを中心にいろいろと情報収集をしたが、業務の内容が内容なだけに、企業レビューも不評なところばっかりで、Redditでも「嘘のフォロワーやボットのフォロワーを増やしてもすぐに(視聴者にも運営側にも)バレる。最悪の場合、疑わしいアカウントの一斉削除(BAN)に巻き込まれかねない。」みたいに書かれていて、頭を冷やされた。


SNSの特徴および自分との相性

地道にフォロワーを増やすやり方ではほとんど伸びないだろうが、それでもアルゴリズムに対しては多少は効果的かもしれず、広告のリーチ数やターゲティング精度も増すかもしれない、どっちにしろ今後は作品作りもそこそこにしてSNSに力を入れるつもりだったからこの曲の宣伝自体には効果がなくても今後の為の礎にはなるだろうと思い、検索してフォローしたりコメントしたりするという地道な作業を開始した。30年ぶりにまともに人と関わりたいという気持ちもあった。


広告を出す傍らで、3日間ほど1日中Twitter Instagramで音楽系アカウントをフォローしまくったりしていた。基本的に「自分軸」で生きられず、人に気を使いすぎたりしてイイネ付ける時もリンク先のコンテンツをちゃんと視聴しちゃったり古い投稿までチェックしてしまうお人好しすぎる一面があるオレだが、今回はそうやって人生損してきたことへの復讐心と焦りから、1番上の投稿だけ(興味ないのに)イイネを付けて足あと残すという愚行を行なってしまい、子供の頃よくヤクザのおじさんに「自分がされて嫌なことはしちゃダメだよ」と言い聞かされたことを思い出していた。


ときどきコメントもしていた。ついつい調子に乗ってふざけたコメントをしがちなオレだったが、いろいろと学習して大人になった今は自重し、ときどき気の利いたコメントを書きつつ基本的には定型文っぽいくだらないコメントを残していた。嫉妬深くてやきもち焼きなオレは、何の才能もないのにフォロワーがたくさんいてイイネやコメントを貰ってる人間、特に若い頃の見た目しか取り柄がない女を見ると激しい嫉妬に駆られて「はやくしなねえかな」とか、「レプされてころされればいい」と思ってしまうのだが、自制して定型文コメントを書いていた。

「てみた」嫌いなオレだが仕方なく #弾いてみた とかいう臭すぎるタグで検索し、「はやく全員しなねえかな」「曲も作れねえ、作ろうともしねえ馬鹿が」と思いながらお世辞イイネをつけていた。まあでも普通の人間はああいう流行りのハッシュタグを使うしかないのだろう。子供の頃から人と違うことをすることを生き甲斐としてきたオレには全く分からない感覚だ。フォロワーがたくさんいる弾いてみた系の可愛い女の子に対しては「コメントをやり取りして仲良くなってオレの曲を演奏してもらってフォロワーを増やそう」という打算があった為、若いうちだけ甘やかして利用して、ババアになったら手のひら返ししてやろうと思っていた。ごく稀にちゃんとオレの音楽を聴いてまともなコメントをしてくれる子もいるからそういう子は敬意を持って接して大事にしようと思う。


インスタもたいがいだが、ツイッターはキモい勘違いナルシストが多くてかなり萎える。「今日もギター練習がんばるぞー!」みたいな、良い子ぶった構ってちゃんツイートもかなり萎えて、「はやくしねばいいのに」と思いながらスクロールしている。


一方、インスタには顔を出さずに弾き語り動画をやってるような普通の女の子なんかが多く、交流という側面に関してはインスタが1番まともだった。


TikTokはガキが多いのを理由に敬遠している人も多いだろうしオレもそうだったが、オレ自身、もう40にもなるというのにガキみたいな所があって幼稚な言葉遊び文章を書いたり厨二病ソングを作ったりしているので、そういうのをシェアしていくことにした。


どのSNSも、アルゴリズムを学習させて "おすすめ"フィードを整えたり、フォローしてる相手の投稿だけ表示するモードに切り替えないとまったく興味なくてつまらない投稿とかキモいナルシスト投稿ばっかり見せられるハメになる(フォロー中のみに切り替えてもクソ広告が頻繁に現れる)。いわゆる「スルースキル」が無く、ついつい何にでも反応してしまうオレはそういうゴミ投稿やスパム、ボットにも反応してコメントしたり通報したりブロックしたりして余計な時間を使ってしまう。


何はともあれ、地道な作業によって一応少しはフォロワーが増えたが、元々こういう社交辞令フォローとかお世辞イイネとか本音を言えないとかペルソナ作りにうんざりしてSNSを辞めてたオレとしては3日も経つとさすがに馬鹿馬鹿しくなってしまった。ずっとiPhoneを眺めてるから首と肩もガチガチに凝ってしまい、メンタルだけでなく身体的にも悪影響を及ぼしたので3日目の夜はガチガチに凝った首周りを癒すためにスーパー銭湯に行った。


その後いろいろと戦略を練った。各SNSの特徴を元に、どのアプリや機能を使うべきか、一度投稿した動画を消して再投稿すべきか否かと思索したり、「興味無いのにやたらめったらフォローやイイネをするのはやめよう」「日常生活のくだらない投稿はブログにだけ書けばいい」とか、SNSに割く時間等のルール決めをしていた。


アカウントを使い分けるか否か

音楽以外にもこのブログや、ブログのYouTube版のためにもSNSを使っていて、そっちとの兼ね合いも考慮して無理なく運用する必要があった。ただでさえ複数のSNSを使うだけでもウンザリだからブログ用のアカウントを追加するのは避けたかった。YouTubeは投稿して放置するだけだからチャンネルを2つ作っても負担ではないが、他のSNSは一つのアカウントで音楽とブログを両方やりたかった。


Twitterに関してはそれ自体がカオスで、ごちゃごちゃ混沌としてるのがツイッターをツイッターたらしめてる所があるからアカウントは一つで十分だった。Instagramはストーリー、メインページ、リールタブに別れててユーザーを戸惑わせているが、それを逆手に取ってメインには音楽だけ投稿し、ブログはストーリーハイライトやリールに表示させることが可能なため、アカウントを増やすのは辞めた。インスタはとにかく他者とやり取りしてアクティブに使わないとダメで、ただ投稿するだけではまったくリーチしないのだが、そういうアクティビティの維持作業を2つのアカウントでやるのはちょっと無理だなと判断した。


一方TikTokにはタブによる仕分け機能が無いし、プロフに表示できる外部リンク数も限られてるのでさすがに音楽とブログをそれぞれ別のアカウントでやらざるを得なかった。その代わりTikTokはフォロワーいなかったり日常的にアクティブに使ったりしてなくても投稿するだけである程度リーチする仕組みになっている(視聴者のほとんどがボットだが)から、2つのアカウントで面倒な作業をする必要はなかった。


投稿を削除して再投稿してもほとんど誰にも見られないインスタに対し、TikTok YouTubeは今のところまだマシな方なので音楽もブログもスパム認定されない程度に定期的に再投稿していくことにしたが、一つのアカウントでは投稿しきれないので、それもTikTokのアカウントを2つに分けた理由の一つだった。


2022年あたりから、有料広告出さないとほとんどリーチしなくなってしまったインスタはもういっそのこと辞めてしまおうかとも思ったが、炎上もめったに無いインスタはTwitterやガキが多いTikTokと比べて安心感があり、ミュージシャン同士のまともなつながりを作るにはベストなプラットフォームであるため捨てがたい面もあった。そういう意味では、今では老人ホームになってしまったFacebookも「終わった」とは思わない。実際、Facebook / Instagramで良質のやり取りをして楽しんだ記憶もある。海外ともつながりやすい(Twitter→文字主体 TikTok→国内ユーザーにしかおすすめ表示されない)。だからインスタでは再投稿したり必死でフォロワー数増やそうとするのはやめて、ちょっとしたつながりツールと広告媒体として添えることにした。


つづく 


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