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オリジナル曲宣伝のためのSNS奮闘記③ SNSとユーザーと広告主の三角関係


パート①  パート②

主戦場としてのYouTubeを再評価する

何でもかんでも投稿してしまう「構ってちゃん」な所があるオレだったが、プロフも投稿数も説明文も質素なものにし、ブログに訪問してみたくなるようなショート動画を作り、日常生活の投稿はせずに謎めいた雰囲気を作ってブログやYouTubeに誘導する、みたいな作戦も練っていた。


その流れで、今までインスタストーリーに投稿してきたようなちょっとしたネタ的な投稿なんかはYouTubeのコミュニティタブでやろうかとも考えていたが翻訳機能も無いためとりあえず却下した。だがYouTubeはアカウントもアプリもなくても誰でも見れるし、Googleアカウントなんて誰でも持ってるし、さらに検索にもかかるからYouTubeをメインでやって、ブログやストーリー代わりにコミュニティタブを活用しまくるというのは今でも悪いアイデアではないと思っている。


インスタやTwitterを見てると、オレと同様にYouTubeに誘導したがってる音楽系アカウントをたくさん拝見するが、たいていはプラットフォーム内で多くのことを語りすぎたり露出が多かったりしている。だがそれだと視聴者側もわざわざ外部サイトに訪問する気が起きず、SNSプラットフォーム内で完結してしまい、YouTubeを宣伝するための「手段」でしかなかったはずのSNSそれ自体が「目的」になってしまう。


SNSのフォロワー数と、WebサイトやYouTubeへのトラフィック(アクセス)数は比例しない」とはよく言われるが、その理由の一つは数字だけの偽フォロワーしかいないことであり、そしてもう一つは上述の「プラットフォーム内で完結してしまっている」こと、「視聴者が外部サイトへ訪問したくなるような仕組みや雰囲気を構築できていない」ことである。


実際、SNSには数千〜数万のフォロワーがいるのにYouTube登録者は800人しかいない、みたいなアカウントも多く見かける。皮肉なことに、YouTubeの宣伝のためにやっているSNSで新着情報を見れるからYouTubeまでチャンネル登録する必要はない、ということも登録者が少ない理由の一つになっているのだろう。


オレ自身散々やってきたことだが、単に音楽動画の一部だけ投稿して「YouTubeのフルバージョンも観てください」的なことを書いても普段からコメントし合ってるような相手でもない限りわざわざYouTubeまで観ることはない。よほど目を見張るようなトリッキーな映像とかなら話は別だが、ごく普通のプロモ動画程度ではダメ。だからSNSでは情報や露出を控えめにし、「この人何者だろう」みたいに視聴者に「もっと観てみたい」「知りたい」と思わせるような工夫が必要である。


そういう意味でもYouTubeのコミュニティ機能は見逃されがちな過小評価された機能だと思っている。あれは基本的にはイベント告知とかに使う機能らしいが、ストーリーズやブログ的に使うことも出来る。


SNSにウンザリしてるクリエイターの人はSNSでの投稿や情報は最低限に抑え、「YouTubeに未公開映像と裏舞台を投稿してます」みたいなピン留め投稿をし、YouTubeをコミュニケーションやストーリー/ブログ的な要素も含めたメインとして使うのもいいかもしれない。コミュニティ投稿に翻訳機能が追加されたらオレもそうするかもしれない。なんだかんだ言ってもYouTubeは動画の王様で、インスタやTikTokと比べても長生きするだろうってことも踏まえて、オレの中で微妙にYouTubeが再評価されつつある。

時は金なり

3日間ずっと社交辞令フォローとお世辞イイネをしまくるという虚しくて無駄な行為に徹してきたがウンザリして文字通り三日坊主でやめてしまった日の夜、幼馴染みのくノ一🥷とチャットしていたが歌詞と曲をやんわりと批判(下の方)されてしまい、自暴自棄になったオレはせっかく(偽の)フォロワーを増やしたりTwitter Blueに課金したばかりのアカウントで暴言ツイートをした挙句、削除して新しいアカウントを作り直した。インスタも同様に作り直した。TikTokではお世辞系の活動はしてなかったのでそのままキープした。


8月も半ばになり、世間はお盆休みに入った。

地道なフォロワー増やし作業をやめ、ライブする気にもなれないオレに残された手段はすでに数日間出してきた有料広告を出し続けることだった。


結局、やたらめったらフォロワーしまくったりフォローバックされたりしてもほとんどが単なる数字だけの偽のフォロワーで、実際の再生数、売り上げにはほとんど効果がない。そういう「数打ち」作戦も全くの無駄ではないかもしれない(特に拡散性のあるTwitterでは) が、あまりにも無駄が多く、何より精神的な負担がデカい。そしてもちろん時間も食い潰す。


最終的にオレはそういう作業に費やす時間で単発とか歩合制のバイトや副業でもやって、それで稼いだ金を使って有料広告を出しちゃった方が手っ取り早いし効率的だという結論に至った。

無料なようで無料ではないSNS

SNSの有料広告についてネットで調べると、上手くいったという話もあれば、「金をドブに捨てるようなもの」という意見もあり、賛否両論だった。結局は宣伝するコンテンツの内容とか、ターゲティングの仕方とかによるのだろう。


オレはもうYouTube広告に何万もつぎ込んできて、確かに再生数や登録者は増えたが、費用対効果を考えると確かに使った金の半分以上、ドブに捨てたようなものだった。


だがその要因の大部分はオレの力量不足だったこともまた否めない。音作りにせよ動画の画質やクオリティにせよアマチュアレベルだし、アドレナリンを刺激したりハッと驚かせるような内容でもなく、見入ってしまうような壮大な映像とかでもなければ共感を呼ぶような歌詞の曲もほとんどなかった。GENKAIなんかはけっこういい感じにパフォーマンス出来てるから費用対効果もそこまで酷くはなかったが、それでも割高だった。

中途半端に海外もターゲットにしてきたことも敗因の一つなのだろう。海外は海外でも、ブラジルやフィリピンなど日本とつながりが強かったり親日な人間が多そうな国に限定すべきだったし、年齢層ももっと絞ったほうが良かったのかもしれない。衝動的で無計画なADHDのオレには冷静にアナリティクスを分析して計画的に広告を出すということは不可能に近かった。


何にせよ、時間とメンタルを無駄に消耗し、首の凝りも悪化させる長時間のSNSいじりをやるよりはその時間で小遣い稼ぎをして、その金で有料広告を出すほうがオレにとっては断然マシだった。そもそも「時は金なり」という意味では無課金ユーザーも実際には「時間」という金を払ってるようなもので、どうせ金払うなら広告出してあとは放置しておけばいいと判断した。


SNS各社による、何の通知や説明もないアルゴリズム変更、意図的に無課金ユーザーのリーチを落として課金させようという姑息なやり口にはムカついているが、その一方でこれだけ便利なシステムにタダ乗りしといて文句ばっかり言うのもそれはそれでクズだなと思ってる自分もいる。


と思いきや、正確には「時間」という金を払ってる無課金ユーザーが集まってるからこそ広告主(顧客)も集まるわけで、そう考えると無課金ユーザーはある意味タダ働きさせられてることになる。


GoogleSNSのユーザーは自分が顧客ではなく「顧客を呼び寄せるためのエサ」「末端の労働者」「下っ端」であることを忘れがちだ。


そして逆にGoogleSNS各社はユーザーが自社の「末端従業員」であることを忘れている。


貴重な時間を割いてサービスを利用し、顧客(広告主)を呼び寄せるという労働の報酬として、「SNSで知名度上げられました」とか、「恋人出来ました」等の対価が得られないなら何の意味もなく、完全に無駄なタダ働きでしかない。


そうすると時間をかけてSNSを利用するという労働をしてるにも関わらず投稿のリーチ(報酬)がまったく無く、リーチを増やすためにはさらに有料広告を出さなくてはいけないというのはやはり理不尽極まりないことである。


この理不尽を解消するには、利用をやめるか、利用には時間をほとんど割かずに広告だけ出すという使い方をするしかない。


冒頭にも書いたが、やたらめったら無造作にいろんなアカウントと相互フォローしまくってアクティブに活動(労働)すれば確かにリーチは増やせるが、ほとんどが偽のフォロワーでしかなく、真のターゲットではないからその労力はまったくの無駄骨に終わってしまう。


広告を出すのなら、わざわざ興味のないアカウントをフォローしたりクソ投稿にイイネしたりするという労働をしなくてもリーチを伸ばすことが出来るし、的確なターゲティングも出来る。

フォロワー数を気にされない為の工夫

広告を出すにあたって一つの懸念があった。それは、フォロワーがまったくいない状態で広告を出して、それを見た人が自分のプロフに訪問して「フォロワー0人」という表示を見たら「なんだまったく人気ない人か」みたいに感じて、フォローされなかったり外部リンク(YouTube)も踏んでくれなくなるんじゃないかということ。


それを補うために、広告を作成する際の目標設定を「Webサイトへのトラフィック増加」に設定した。こうすることでプロフを訪問しなくても広告から直接外部サイトへ誘導することが出来る。それでもプロフを見る人もいるだろうから「新アカウントにつきフォロワー募集中!」みたいなことをプロフに書き、フォロワー少なくても問題ないように見せた。


他にも「偽のフォロワー要りません」とか「SNSは放置気味です」みたいなことを書いておけばフォロワーが少ないこともあまり気にならなくなるだろう。


つづく 


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